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我が内にある蟲よ

良いことがあったので、ブラブラと外へランチを食べにいく。お会計の段で、レジの前の列が長い。何やら視線の定まらない女性が、財布からお金を出そうとしているが、上手くいかない。傍らで、一生懸命彼女に説明している別の女性がいた。何を食べたのか、それは幾らで、どれだけ払う必要があるのか。お店の人では無い。手伝ってサッサと払えば良いのに。軽度の知的障害者の訓練の場面に行き当たったのか。介助の女性は勝手に手を出すことなく、あくまでも視線の定まらない女性のサポートに徹している。

随分と時間がかかって、ようやく列が進むかと思ったが、次は視線の定まらない男性が待っていた。

私の昼休みは長くは無い。本屋にも寄りたいし、甘味も買いたい。イライラは頂点に達した。私の沸点は低い。持っていた伝票を叩きつけ、大声で「サッサとしろよ!」と怒鳴ってしまった。

もし本当に伝票を叩きつけ、怒鳴っていたらどうなったろう。実際には不機嫌な表情の私に気付いた介助の女性がスイマセンと頭を下げていただけなのだが。

もし自分の子供達が、障害を持っていたら。或いは自身が障害者だったら。子供が生まれた時、健やかに育ってくれれば、それだけで、と祈り、叶えられず、必死に慈しむ想い。

私の修行が足りない。