世界は揺れ動く

今日という日は、ちょっとした歴史的イベントが起こった日、として先々、記録されるかもしれない。ギリシャのEU離脱による汎ヨーロッパの崩壊、日韓対立の先鋭化による米国アジア戦略の頓挫。

先の大戦が終わったあと、人々は被害の大きさに愕然とし、平和を希求した。それも絶対的、安定的な平和を。stable state、最安定エネルギー準位、定常平和、究極、そういう平和状態が世界に出現し得ると。少なくともそこへ向かって世界はこれから進んで行くし、やがて、そこに辿り着くのだ、と。我国の憲法の理念、前提はそういうものだ。EUだって同じだろう。

戦後70年の節目に東西で同時に、定常平和への理念が挑戦を受けているのは興味深い。勿論、東は新安保法制である。

定常平和へと向かう、辿り着くという理念、これ、間違ってるよね。

気持ちとして理解はするけど、間違ってる。

世界は定常平和には辿り着かない。なぜなら、世界は揺れ動くものだから。