問題はどこにあるのか

さて、もう少しお付き合いいただきたい。

安保法制の問題点は、憲法解釈の権威が何処にあるのか、という点に行きつく。

憲法学者は、自分たちにある、と思っている。そこまで明確に発言しないが、少なくとも法的安定性の基、長く積み上げてきた議論がコロリとひっくり返されるとは考えていなかった。

一方自民党は、学者の意見は傾聴するが、最後は国会に(自分たちに)その権威があると思っている。何故なら、彼らは国民から選ばれているからだ。

これはどちらが正しいかという問題ではない。考え方の違いだ。権力に憲法解釈をゆだねることの危険性を考えるべき、というのももっともな意見だし、現実の世界情勢を見た場合、学者の絵空事に付き合ってはいられない、というのも一つの考え方だ。自公政権は非常に危険な道を開いたとも言えるし、偶発的な紛争を管理し世界平和に貢献する道を開いた、ともいえる。さて、世界はどう転ぶだろうか。

バランス的に多少政権側に理あり、とみる。

まあ、来夏の参院選はどちらかというとアベノミクスの失敗で自民党負けそうではあるが。