山で死ね

妻も自分も両親が健在で、ありがたい事に結構な年金を貰っている。始末すれば食うに困らない、終の住処もある。ヨロヨロとしながらも、それぞれ二人、孫の写真を見ながら笑って日々を過ごしている。

後は、どう片付けるか。一族の家計的には、両家とも出来るだけ長生きしてもらって、沢山年金を貰って欲しい。バランスシート上、トントンくらいにはなりそうだ。

後は、どう片付けるか。我が父の名言に、ボケた者勝ち、というのがある。イヤイヤ勝ち負けじゃあ無いから。齢70を越えて東京マラソンを完走し、ヒマラヤへトレッキングに行くほど頑健ではあるが、それでも、その時は来る。

同じく山を愛する母は、父に、山で死ね、と言った。捜索なぞしないから、山に入って朽ちろと。自分も時が来たらそうすると。まあ、それも一つの考えではある。